[アップデート] AWS Elemental MediaLive に AVC ソースの品質を向上させる機能 Enhanced Video Quality が追加されました!
こんにちは、大前です。
本日は AWS Elemental MediaLive に関する以下のアップデートを紹介したいと思います。
TL; DR
- MediaLive チャンネルの出力設定で Enhanced Video Quality モードという機能が選択出来るようになった
- AVC コーデック限定
- 映像品質の向上もしくは品質を保ったビットレートの削減が可能
- Enhanced VQ 使用時は HDR から SDR への変換が可能
- MediaLive の出力料金は高くなる為、使用時のメリットとの比較が大事
どんなアップデートか
Enhanced Video Quality(VQ)機能の追加
MediaLive チャンネルの出力設定にて、AVC コーデック使用時に限り Enhanced Video Quality(以下 Enhanced VQ)という機能が選択出来るようになりました。
コンソール画面では、出力設定にてコーデック設定を H264(AVC)に設定した状態で Additional Encoding Settings > Quality Level を開き、ENHANCED_QUALITY
を選択する事で設定が可能です。
Enhanced VQ を使うと何が出来るのか
ビデオ品質の向上やビットレート削減
Enhanced VQ を使用する事により、ビデオ品質が向上します。
また、ビデオ品質が向上するという事は品質を保ったままビットレートを削減することも可能です。
ビットレートを削減する事によって帯域やストレージの容量を節約する事が出来るようになる為、コスト削減に繋がります。
HDR から SDR への変換
Enhanced VQ を使用している場合、HDR から SDR への変換が可能となります。
HDR や SDR って何?という方は以下を参照ください。
[アップデート] AWS Elemental MediaConvert で HDR to SDR のトーンマッピングが可能となりました!
料金について
Enhanced VQ 使用時には、MediaLive の出力料金が追加されます。
料金ページより、AVC にて Enhanced VQ 利用した時の費用を一部抜き出してみました。
Standard Channel | Single-pipeline Channel | ||||||
Bit Rate | Frame Rate | On-Demand | Reserved | On-Demand | Reserved | ||
Standard Definition | |||||||
>20Mbps | >30fps | $1.164 / hr | $0.2848 / hr | $0.6984 / hr | $0.1709 / hr | ||
Enhanced VQ | <=30fps | $1.854 / hr | $0.4563 / hr | $1.1124 / hr | $0.2739 / hr | ||
Enhanced VQ | >30fps | $2.322 / hr | $0.5721 / hr | $1.3932 / hr | $0.3432 / hr |
Enhanced VQ 無しの状態で最も価格が高い「20Mbps 以上 & 30fps 以上」の組み合わせよりも高い価格となっています。
その為、ビデオ品質の向上など、Enhanced VQ 使用によるメリットがこの価格に見合っているかはしっかりと検討をしましょう。
おわりに
MediaLive に追加された Enhanced VQ について紹介しました。
ビデオ品質がどれくらい向上するのかについては、また後日検証してみたいと思います。
以上、AWS 事業本部の大前でした。